引き寄せの法則では、「いい気分になること」がとても大切です。
なぜなら「いい気分でいる」=「ソースと繋がることだから」というのは、ここのブログではもう本当に繰り返しお伝えしています。
初めてここのブログを見る方はこちらをどうぞ♪
しかし、よくよく考えると「いい気分」って一体どんな気分もしくは状態なのでしょう。
人によっては、ショッピングをしているとき、友人とお茶をしているとき、猫を触っている時、ダンスをしているとき、いろいろあるかもしれません。
いい気分って本当に人それぞれで様々です。基準も感覚によりますし。
そこで、わたしはある時、「いい気分になる」=「幸福を感じているとき」=「脳が快楽を感じている状態」というのが、ひとつの基準にできるのではと考えたのです。
明確に基準となるものもあれば、基準をもとに「いい気分」を創り出す方法も分かるよね♪
実際、脳の機能と心の状態には密接な関係があります。
今回はちょっと趣向を変えて、引き寄せの法則の要となる「いい気分」=「脳が心地よさを感じる状態」をつくりだす、脳科学についてお伝えします。
ぜひ、自分のいい気分を作り出すために、いろいろ活用してみてください♪
(今回の記事は、脳科学者 岩崎一郎先生の著書:「科学的に幸せになれる脳磨き」を参考にしています。とても素晴らしい本なので、詳しく知りたい方は読んでみてね。
幸せな生き方を促す脳の使い方
「いい気分でいる」時とは、つまり幸福感、至福感という感情を味わう・感覚を感じている時といえます。
人が幸福な人生を創造している時、幸せを感じる活動をしているとき、脳のどこが主に働いているのでしょうか。
脳の認知能力と非認知能力
脳には、「認知能力」という、いわゆるIQ、学力、記憶力などの学力テストで測れる能力に関わり働く部分と、「非認知能力」という意識力、あきらめない力、情熱、自尊心、社交性、自制心、協調性などという、学力では測れない能力に関わる脳の働きがあります。
この非認知能力に関わる脳の領域は、認知の領域にくらべ脳全体に渡っています。
一般的に良い大学に行き、良い会社にはいれば安泰と言われるように(とはいえ、もうこれも崩壊しつつありますが)認知能力である、いわゆる頭の良さが、幸せな人生には必要だと今までは思われていました。
仕事で結果を出すうえでも、認知・非認知の両方の能力が大切で、もし片方だけの能力を選ばなければいけないのなら、非認知の方が大事であるとさえ言われています。
つまりは、人が幸せな人生をつくっていくうえで、まずはこの「非認知能力」を高める脳の使い方をすることが大事なのですね。
前頭前野のアクセルとブレーキ
つぎに、おでこの奥にある前頭前野部分という部分の働きも、幸せを感じるのに大事な役割を果たしています。
この前頭前野は、脳が何かに集中するとき時に左側が活性化しアクセルの役割を担います。逆に立ち止まるときには右側がブレーキの役割を担います。
この左側のアクセルが活性化すると、前向きな気持ちや幸福を感じることが出来て、右側のブレーキが活性化すると心が沈み、ネガティブなものの見方になるのです。
そこで、このアクセル部分(前頭前野左側)が最も活性化しているとき、人はどんなことをしているか、という実験を行った結果、それは脳が「セルフレス」な状態の時、利他の心で世界平和や人の幸せを祈っているときに、非常に活性化したというのです。
よく、自分と他人の区別がつかないので、他人の幸せを祈ることは自分の幸せを祈ることである(その逆の人を呪わば穴二つもそういうこと)と言われていたり、見知らぬ人の幸福を祈ると運気がよくなる、と言われるのは、こういう理由も実はあるのかもしれません。
とても興味深い実験ですよね
脳が「エゴ」の少なく利他のことを思う時、それは「セルフレス」なあり方といえるのですが、その時の脳は全体がバランスよく使われている状態でもあります。
逆にいうと、自分さえよければ、自分が自分が!という他人のことを考えず「自分のことばかり考える自我」の強いときは、脳の回路が分断され、脳の全体のバランスが崩れて働きが悪くなるのですね。
また物欲だけが強くなったり、利益追求のみを追いかけることも、自我を強めてしまいます。
私たちが幸福を感じ、脳全体のバランスをよく活性化するには、セルフレスの状態であることがとても大事なのです。
いい気分でいられて、幸せな状態を促す脳の使い方
脳には様々な働きを担当する部分があります。
たとえば、記憶を司る分野や「情報の自動調整(RAS)」などの無意識に深く関わる分野(こちらの内容をどうぞ)や
他、体の動きを司る分野、理性を司る分野などなどがあり、それぞれの働きをしながら細かいネットワークの中で繋がりあっています。
では、脳を全体的にバランスよく使い、また「セルフレス」のあり方をつくるのには、どのようにすればいいのかというと、脳の中「島皮質」という部分が大きく関わりを持ちます。
活動領域としては、味覚(くさったものかそうでないものかを判断)、嗅覚(心地よい匂い、不快な匂いの判断)、社会的感情(ふるまいなど)、社会的報酬、道徳的直感、共感、音楽への感情的な反応、依存、痛み、ユーモア、他者への表情の反応、自己意識など、主に感情と感覚に大きく関与する部分とされている。
島皮質は他者の気持ちを理解し共感するための、またポジティブな感情を持ち、高める大きな役割を担っている。
以前の脳科学の考えは、脳は一定年齢を過ぎたら成長が止まり、そこからは衰えていくという考えが通常でした。
しかし、現在の脳科学の研究では、大人になっても脳は鍛えることで成長することができる、ということが分かってきたのです。
もちろん、この島皮質も鍛えることができます。
筋肉を鍛えるには、運動したりプロテインを飲んだり食事を変えたりして、筋トレをしますよね。
では、この島皮質を鍛えるのにはどうすればいのでしょう。
さすがに脳を直接揉んだりすることはできませんから笑
なので島皮質を鍛える、脳を全体的に活性化するには
つまり、島皮質を活用させ、脳を幸せな状態にするには、エゴを弱める、セルフレスな思考、感情・行動をとっていく、それらのあり方を育んでいく
ことをすればいいのです。
脳からの観点でも、引き寄せの法則の観点からも、「いい気分でいる」ことも「幸せを感じるあり方」は、普段からどのような思考をするか、意識を持つのか、またエゴを手放していくのか、に繋がっていくのですね。
ちなみに、この島皮質を鍛える脳の使い方も、引き寄せの法則から思考の使い方も、せっかく変わっても、やめてしまうと元に戻ってしまいます。
なので、いろいろな良い変化を感じてもそこで止めてしまわず、日々楽しみながら続けていくことがとっても大切です。
脳をバランスよく使い島皮質を鍛え、活性化する方法
さて、脳をバランスよく使い島皮質を鍛えるには、セルフレスな思考や感情、行動が大切とお伝えしました。
島皮質を鍛えるということは、新しい脳の使い方をする練習をするということと同じと考えてください。
認知の脳が第一の脳であるなら、島皮質の脳は第二の脳です。今までは第一の脳ばかりを使って鍛えてきましたが、いい気分になるのは、第二の脳を鍛える(使う練習をする)必要があるのです。
使えば使うほど、鍛えられてその回路を使うのが楽になります。
→セルフレスな思考や感情を使う練習をする→島皮質が鍛えらる・回路が太くなる→さらにセルフレスな思考をすることがどんどん楽になる=いい気分になるのも簡単になる→普段からそれが当たり前になる
島皮質を活性化させる、セルフレスな思考や感情、行動にはどんなものがあるのかをお伝えしていきますね。
感謝の気持ちを持つ
さて、セルフレスなあり方を育てる、島皮質という第二の脳を活性化させる方法のひとつ目は、「感謝の気持ちをもつ」です。
「感謝」、、、、引き寄せの法則でも、潜在意識でも、量子力学でも、脳科学でもやはりぶっちぎりで大事なんですね。
ここまでくるとすごいですね。
感謝に関しては、一度その内容だけで別記事にまとめたいなと思うのですが、ここでは感謝がセルフレスな状態をつくり脳を活性化させるための、重要なポイントをお伝えしていきますね。
2種類の感謝について
じつは、感謝には2種類の感謝の仕方があります。
感謝をすることによる身体的メリット
つぎに感謝の状態であると、身体的にどのような変化が起こってくるかというと
・ストレスへの対処がスムーズに行え、免疫機能も高められる
・ウツになりにくい(感謝の度合いとウツの度合いの実験結果より。※ただしこの感謝は普遍的感謝している場合)
などが言われています。
引き寄せの法則の観点からいえば、感謝を味わっていることはソースエネルギーがどんどん流れ込んでいることでもあります。
ソースは細胞と直接つながっているので、感謝をすればするほどソースと繋がり、細胞の生命力はぐんぐん高まっていくんですね。
感謝をすることの心理的メリット
感謝をしているとき、じつは脳内で複数の領域がプラスに繋がり、脳の領域の活動が活発になります。
逆に怒っている時などは、繋がりが悪くなりその脳の領域部分の活動が低下するのです。
そして普段から幸せな気持ちでいる人、感謝を感じている人は、たとえネガティブな状況に陥っても、前向きに脳を活性化できるようになります。
脳の領域がプラスにつながった状態を保てるんですね。
ネガティブな気持ちになると、脳の繋がりも悪くなり、解決策が浮かばなかったり、気持ちが塞いで、行動力も減退してしまいがちです。
しかし脳を前向きに活性化できていると、いろいろなことにチャレンジもできますし、困難なことが起こっても、それを前向きに解決できるように試行錯誤する意欲も生まれます。
物事は全て中立なのですが、そのなかにあるプラスの要素に目を向けられて、見つけやすい脳の使い方ができるのです。
また、感謝の気持ちを常に感じている人は、成長志向になりもっといろいろやってみたい、誰かのためになることをやりたいという意識が大きくなります。
感謝の気持ちを常に感じれている人は、頭頂葉からの脳波が変わり、将来的な先の見通しを考えることができる、忍耐強く待てる状態になりやすいのです。
人の脳はもともと、タイムディスカウントという、時間が経つにつれ未来の価値を過少に見積もるという特性をもっています。
さらに、そこに何かしらの不安な状況が起こると、未来に得られるものより、今の状況で得られるものに価値を置くようになります。
これはたとえば、株やFXなどをされている方は、状況が悪くなるとつい焦って手放したり、逆に損切ができなかったりすることがよくありますよね。
これは、完全に焦りと不安をベースにして動いてしまい、脳の働きも悪くなっている状態です。
常に感謝の気持ちをもって過ごすことは、全体を見通し、今だけの利益ではなく、未来のことも含めて考えられる状態を育てることにもつながるのです。
状況に応じた感謝ではなく、いつでも感謝を見出す練習をする。
普段、なにも問題はなく、毎日が満ち足りている人が「感謝」を感じるのって、難しくないですよね。
しかし、これが何か予測のつかないことが起こり、困ったことが起きた時に、「感謝ができなくなる」ことが多々あります。
こんな大変なときに、つらいときに「感謝しろ」なんてふざけるな!と思うこともあるかもしれません。
もちろん、無理やりになんでも「感謝感謝」とまったく思えていないのに「感謝しよう」としなくてもいいのです。
しかし辛い大変なときに、すぐに感謝できることを見つけられなくなるのは、普段から「脳の感謝回路」を鍛えていないからということもいえるのです。
マイナスのときはとことん苦しく、自分で考え方や行動を変えない限り、人生がひたすら悪くなってしまう可能性だってありますよね。
マイナスなことが起こっても、それをよりプラスに転じる、自分や人生をよりよくする糧にするには、どんな状況でもそれをプラスに転じる、普段からの脳の使い方、意識の持ち方を練習しておくのが、大きな鍵なのです。
感謝の回路をつくっていくと、普段から感謝できることを容易に見つけることができ、恩恵的感謝だけでなく、普遍的感謝ができるようになっていく。
これらは感謝だけでなく、ものごとのプラス面をみつけるなどのことも含め、ポジティブな回路をどんどん増やしておくことで、逆にネガティブなことに繋がりやすい回路が変わっていき消えていく。
「プラス思考」「マイナス思考」というのは、結局普段、自分が脳内にどの回路を育てているか、ネットワークが繋がりやすいかの問題で、個人の「性格」ではない。
感謝の回路をつくっていくには
感謝の回路を日常からつくるには、日々「感謝を見つけじっくり味わう」ことが大事になります。
とはいえ、あまり今まで「感謝する」ということをしてこなかった人には、まずは感謝できることを見つけていくことが大事ですよね。
そのためには、当たり前に流していたことを、あらためて意図的に意識することが大事になります。
日常の些細な感謝できることに気づく感謝ノート
日常の中で意図的に感謝できることを見つけるのに、一番簡単な方法が「感謝ノート」や「感謝メモ」をつけるのも有効です。
1日の終わりに、ノートでも携帯のアプリでもいいので、今日の感謝できそうなことを思い出して書いていく。
それだけで感謝の種を日常から拾える視点が鍛えられていきます。
このときの感謝の種は、どちらかといえば「恩恵的感謝」で、なにかいいことがあったから感謝する、という感じかもしれません。もちろんそれでもOKです。
ただ、困難なや大変なときでも「感謝をみつける」ようになるには、恩恵的感謝はなかなか見つかりにくいので、普遍的感謝も見つけていく必要があります。
日常の小さなことから感謝の回路をつくる想像力
ではどうやって、その状態を育てていくかというと、普遍的感謝の「感謝」というのは、「感謝という感情」を味わっている状態です。
感情というのは、実際にその出来事が起きていなくとも、「想像力」を働かせていくと、感情が湧き、味わっていくことができます。
たとえば、「毎日おいしいご飯が不自由なく食べられる」→「そのおかげで気分よく体も元気でいられるありがたい」「毎日みんながひもじくなく好きなことができる」「おいしいご飯で、みんなが笑顔になれる」など、そのことから派生してあることに思いを馳せることができるんですよね。
「想像力」を働かせて「ありがたいな」という自分の感情をつくり、感謝を味わうことはいくらでも、どんな状況でもできます。
苦しい時や辛い状況の時に感謝の回路をつくるには
苦しい時や悲しいときなどの、ネガティブな状態な時は、「○○のおかげさまで」という視点で、物事や出来事を見直すと、感謝できることが見つかります。
「○○のせいで」という視点からだと、感謝って見つけられません。
そのことがあったおかげで、と最初は見つけにくいかもしれませんが、「おかげさま視点」をもつと、ネガティブなことからも感謝をみつけやすく、ネガティブ回路が断ち切られ、感謝回路がつくられていきます。
周りの人たちに感謝をする、ありがとうを伝える。
これは、普段身の回りの人たち、たとえばコンビニのレジの人やレストランで案内してくれる人、会社の掃除をしてくれる人に、「ありがとう」など言葉をかける練習をすることです。
感謝の気持ちを持っていても、それを言葉にして周りに伝えることって意外に少ないものです。
しかも、これは言われた方もとてもうれしくなって、よりがんばろうって思えるし、伝えるほうも心を温かくできるし、自身が言葉にして表現することで、より感謝の気持ちが味わえます。
感謝のエネルギーがめぐりめぐって増幅します
このように身の回りの人に感謝できることをみつけて表現するというのは、普段から身の回りで小さなことでも周りから感謝をみつける練習にもなります。
感謝回路を鍛えるのにもとっても役立つので、ぜひやってみましょう。
脳をポジティブな方向へクセづける(ポジティブ回路をつくる)
つぎに島皮質を活性化させていくポイントはポジティブ思考です。これもまた引き寄せの法則などでも、飽きるほど言われていますよね(笑)
いうまでもないですが、ポジティブな思考や状態でいる時、わたしたちは「いい気分」で過ごせています。
そして、脳はポジティブな状態のときは、回路が繋がりあい活性化し脳機能が高まり、良いアイディアを思いついたり、意欲が湧いて行動的になれたり、ピンチが起きても解決策を閃きます。
では、脳をポジティブな状態にするには、どのような使い方をしていけばよいのでしょうか。
その前にまず脳のもともと持っている特性を頭に入れておきましょう。
ポジティブになることが苦手な脳
まずそもそも脳の性質からみると、脳は「ポジティブ、前向きになる」ことが苦手です。
これは、人間が大昔の時代から危険な環境から生き残っていくために、危険なものや出来事に遭遇したら「逃げるか・戦うか」の2選択をして、その選んだこと以外の機能はシャットダウンする脳の仕組みからきています。
たとえば、私たちはどんなに良い評価を得ていても、そのなかでたった1つか2つの悪い評価の方が気になってしまったりということがありますよね。
それは脳の性質として、ネガティブな刺激の方に反応してしまい、ネガティブなことを考えるクセがあるからなのです。
そういうものだと理解したうえで、ポジティブな回路を新しくつくっていこうと決めて実行していくだけ。
そして使わなくなったネガティブ回路は自然となくなっていく。ポジティブは生まれつきのものではなく努力の賜物である。
よく引き寄せの法則でも、物事のポジティブな面をみましょう、あるものをみましょう、望むことを見ましょうというのも、このポジティブ回路をつくっていく練習だと思えばOK!
ネガティブなときに、ポジティブに考えられないというのは当たり前です。しかし練習すれば必ずポジティブ回路が育ち、考えられるようになります。
最初からできなくていいし、それは当たり前のことなので、根気強く変えていくという意思の方が大事なんですね。
これではなかなかポジティブな回路は育たないし、ネガティブな回路も使われるままです。
やはりそういう意味でも、良いことが起こらなくても、なくても「ポジティブな気持ちでいられる」ような、脳の回路を普段から育てておくことが大事なのです。
日常の中で意識してポジティブな感情になれることを探して味わう。
さて、脳の中にポジティブな回路をたくさん増やしていくには、意図的に日常生活の中で自分がポジティブな気持ちになれることを探すことが大事です。
そのためにはまず、自分の感情や感覚を客観視して「今、自分はどんなことを思っているのか、感じているのか」に気づくことがとても大事。
案外わたしたちは、今自分がうれしいのか、楽しいのか、悲しいのか、怒っているのかなど、自分が今どのような感情を感じているのか、に気づいていないことも多々あるのです。
ネガティブな感情も含め、ポジティブな感情もしっかりと気づいて感じるようにしましょう。そのうえで、ポジティブと呼ばれる感情には
喜び、愛、感謝、感嘆、高揚、畏敬、平静、興味を持つ、希望、誇り、楽しみ、閃き、謙虚
などが挙げられます。ポジティブな感情、というのは決して常にワクワクドキドキや、激しい感情だけではなく、穏やかで静かな感情もポジティブな感情です。
ちなみにほっとする、安堵感を感じている時は、プラスでもマイナスでもない、ポジティブとネガティブの中間点の感情。
そしてこれらの「感情」は感謝と同じように、「感情」なので、実際の出来事がなくとも、自分の内側で湧きあがらせて感じて味わうことができます。
普段のなんでもない日にも、この「感情」を味わえるようなことを意識的に見つけ出したり、過去にそう感じた出来事を思い出して、味わいなおしたりてみるのもいいですね。
1日のうちに、これらの感情にフォーカスして味わう時間を増やしてみましょう。
ポジティブな言葉かけを行う
実は自分にかけられる言葉がポジティブなものかネガティブなものかによっても、脳の活性化が変化します。
ポジティブな言葉をかけられたときは、脳のアクセルが活動し脳が活性化します
逆にネガティブな言葉かけのときは、それが続くと脳のブレーキが強く活性化し、気持ちが後ろ向きになるのですね。
よく潜在意識でも、脳は自分と他人の区別がつかないので、誰かのことを貶める言葉は結局自分を貶めるのと同じと言われます。
なんであれネガティブな言葉は(繰り返したり、ずっと言うと)、それを聞いていることで脳に悪い影響を与えるのです。
とはいえ、たまに、モヤモヤした気持ちを吐き出したい!とか、溜めないで思いっきりだしたいとき、我慢しすぎるものよくないので1人の時に出しちゃいましょう!(ただしあまり習慣化してしまうのはおススメしません)
自分にも他人にも、優しいあたたかな言葉、勇気を与える言葉をたくさん使いましょう。
口角をあげる
口角をあげると、表情筋から脳へと伝わりセロトニンという面白い、幸せだと感じるときに出るホルモンが分泌されます。
脳は身体の感覚からの情報で、そのような脳内ホルモンを出すことができるんですね。
なので、落ち込みそうなときにも、まずは笑顔をつくることはおススメです。
表情筋によって、脳が自分はハッピーなんだという指令が出ていって、落ち込む気持ちが緩和されていくのです。
普段あまり自分の表情がどのような表情かを意識している人はあまりいないですが、自分のデスクや目に入る時に鏡などを置いて、時々チェックするといいかもしれません。
小さな自分のできたことに目を向ける、自分をほめる
人の脳は先ほどからお伝えしているように、基本的にネガティブなことに意識を向けがちで、なにか危険なことはないか、良くないことはないか、と探してしまいます。
それは、自分自身や他人に対しても同じで、ついつい自分や他人に対して、できていることや、やれたことよりも、できていないこと、やれていないことの方を見ては責めたりしがちなのですね。
さらに小さなことら、もっと「○○しなさい」だったり「○○はしてはダメ」と、たとえ自分のことを思ってだとしても周りから言われていたら、自分に自信がなくなってしまいます。
できるだけ日常の中で、どんな小さなことでもいいので、自分ができたこと、やれたことに目を向ける練習をしましょう。
1日の終わりに3個~10個くらい、自分のできたことをノートに書いて、褒める練習をするのもいいですね。
ほめ日記:「今日は○○ができました、すごい!」「今日は○○をやれた、最高だ!」などと本当に普段なら当たり前すぎて褒めるようなことではないことも、書いて褒める。
たとえば、「今日も電車に乗って通勤した。本当に毎日ちゃんと会社に行く自分、よくがんばっている、えらすぎる!」など、なにか特別いいことをしたなどでなくても、どんどん褒めることをする。
これからも恩恵的感謝、普遍的感謝と一緒で、「なにか特別ないいこと」でなければ褒められない、と考えてしまうと、逆に自分のできていないこと、やれていないことにフォーカスがかかってしまうことがあります。
そうではなくて、褒めを常習化する、こんなことも褒めちゃっていいの?ということを見つけて褒めることを意識しましょう。
そうすることで、褒め回路(できたことを見つける回路)が育っていきます。人の脳はほんの些細なことでもできたこと・やれたことに目を向けると前向きになれるのです。
目標に向かうときには過程に目を向ける
また何か目標をもったときも、それを達成することも大事ですが、その成長過程に目を向けることも大事です。
達成ばかりを重視して考えていると、それが上手くいかなかった時に一気にネガティブになってしまいます。
これは引き寄せの法則で、なにかを叶えたいと思う時もそうですよね。
それが叶うまでの自分の変化や成長、今の幸せを感じること、今持っているものに目を向けて味わうこと、ひとつひとつのポジティブなことに目を向けることはとても大切です。
脳科学的にも成長に目を向ける方が、やる気も持続し前向きになるので脳は活性化します。
またもし、自分がなにかできなかったり、失敗してしまったとします。その場合はその原因を考えて反省するのはOKです。
反省して振り返って原因を探り次はこうしよう!と前向きに決めるのですね。
ただそこに後悔したり、ネガティブなことばかり探したり、自分はダメだと責めることはまた全然違います。というより、そこに自責や自己卑下は必要ないのです。
実際にその反省に使われる脳の回路と、後悔したり自分を責めて反省しているときに使われている脳の回路は違う!
後悔や自分を責めて反省するときは、脳のブレーキが強くなり脳の働きも悪くなります。
そして前向きな気持ちが減退し、後ろ向きな気持ちが強くなってしまうので、反省の仕方に気をつけていきましょう。
人間関係が脳の活動といい気分を大きく左右する
脳をバランスよく使い活性化させていく方法のなかで、「人間関係」は脳をバランスよく使い活性化させるにも、幸せな人生を送るのにも大きく左右する要因です。
人の脳と人間関係の状態を研究したものはたくさんあり、とくにその中でも「孤独な状態を感じる」、あたたかな人間関係がない人は、脳機能の衰えが大きく、寿命も短いというデータが出ているのです。
脳は一生成長し続けることが出来ますが、この新しい脳細胞を生み出す脳内ホルモンが減ると、成長速度が遅くなり、また睡眠時間も短くなるというのです。
孤独が実際に脳の働きに関係するってすごいですよね
そのため、孤独な老後生活や、ワンオペ育児なども、もちろん他にも様々な要因がありますが、社会と関わりが少なくなったり、1人でがんばらなければならない状態、孤独感を感じる状態は、脳にも良くなく当然心理的にもよくありません。
ただこの「孤独」というものも、物理的な一人の状態、血縁関係ということではなく「あたたかな心の繋がりを感じる人間関係を持っているか」というところが大きなポイントとなります。
またたくさんの人と繋がっているからいい、というわけではなく、「心が繋がりともにいると豊かになれる人」ということが大事であり、その人数は少なくたって構わないのです。
実際にカップル調査でも、親密なカップルほどストレスホルモンの濃度が低く、親密でないほどストレスホルモンの濃度が高かったそうです。
心の繋がりやあたたかな人間関係がある人ほど、脳はストレスを感じにくくなります
他にも自分の感じるストレス度合いと脳の島皮質の関係性を調査すると、島皮質の小さい人ほどストレスを感じやすいという結果も出ています。
島皮質は、他者への共感と理解と関わる脳の部分でもあるので、そこが小さいという事は、なかなか人間関係がうまく取りにくい状態だともいえます。
やはり人間関係を良好に保つには、島皮質を活性化させることも大事なのです。
また、人間関係と脳が関わる部分として、良い人間関係を保てている人は、愛情ホルモン・幸せホルモンとよばれる「オキシトシン」を多く分泌させることができます。
オキシトシンが有名なのは、妊娠・出産、授乳などの子育ての時に分泌し、幸福感を感じられる作用があるということですが、他にも抗ストレス作用があり、ストレスから脳を守る作用もあるのです。
またそれだけでなく、オキシトシンには
・感情や行動を落ち着かせる効果
・互いの信頼関係を強化し、夫婦や親子の絆を強める効果
・自身と他者の区別を少なくし、自分のことでなくとも他者に対して自分ごとに反応する効果を高める
・他者を助け、他者を生かすように脳を使う効果
・記憶や学習能力の向上
などがあると分かってきています。
そのような繋がりのなかにいれば、脳はストレスに強くなっていくのです。
ちなみにオキシトシンは、子育て以外でも(そして自分と血縁関係のある子どもでなくとも)愛情をもって誰かを育てることで分泌されます。
それは子どもでなくても、会社の部下や後輩、会社のスタッフなどでもいいのです。
つまり良好な人間関係をつくれることは、脳も活性化させ、そしてストレスにも負けず、いい気分をつくりやすくなるということなのですね。
脳を活性化させていくにも、繋がりを感じられる豊かな人間関係を築くあり方、生き方を目指すことが大事。自分だけ良ければ、上手くいけば、成功できれば、というあり方はいずれ「孤独な状態」をつくりあげる。
今どんな状態であっても、人間関係を良くし豊かな繋がりをつくると決めて、育てていくことで脳も成長しつづけられるし、それはつまり、幸せな状態、いい気分でいられるようになる。
利他の心が脳から幸せにしてくれ
利他の心を持ち、他人のために行動することで、人間関係を良好に保ち、さらに脳の活性化を高めることができます。
他人のために何かをすると喜ばれたり、褒められたりすることがありますよね。そういうときは自分は役に立っているという、大きな喜びも感じるかもしれません。
これは他人が喜んでいる様子を見ている時、わたしたちの頭の中ではミラーニューロンという神経細胞が働き、他人その喜びを自分の喜びのように感じ取る機能があるため。
さらに相手のことを思いやり、利他的な行動ができると脳内で島皮質と前滞状回、線条体という脳の3つの部分が活性化し、うまくつながり脳が機能する状態になるのです。
また「その人の感情や感覚を受け取って相手に共感し」、その人を助ける利他行動ができると、脳の中の快感に関わる部分である報酬系が刺激され、ドーパミンという快感物質を出します。
ドーパミンは意欲や快感をつくる物質で、「生きる意欲をつくる」ホルモンとも呼ばれています。
ほかにも報酬系が活発になると、ナチュラルキラー細胞が活発になり心身ともに良い影響を受けてよいこと尽くめなのです。
このように他者の気持ちに共感でき、人を助けることができると、それが「快感」になるのですね。
つまりわたしたちは、「とてもいい気分」を感じられるのです。
利他的な行動でいい気分を感じるには、機械的に利他的行動をするのではなく、相手を思いやる共感ベースであることがポイント
また他者を思いやり、他者のためにしたときに感じる幸福感は、長続きします。その幸福感は、脳のアクセルを高め、脳機能を高めていくのです。
そして普段から利他の意識を持ち、人のためになにかできないかと考え行動する人は、もしなにか辛いことが起きたときも、それをあまり辛い大変だと感じずに、脳が前向きになるよう変化していきます。
利他の心を持ち、行動するというのは、これだけ脳にとって喜びをもたらすことでもあるのです。
共感力が高い×利他のあり方で、気持ちが前向きに
もともと引き寄せの法則や潜在意識、スピリチュアルなことが好きな人、またはHSPなどの繊細な方は、他人への共感力が高い方も多いのではないでしょうか。
共感は島皮質の活性化も高めてくれますが、ネガティブな感情も共感して受け取って、自分のメンタルも落ち込んでしまうことも多々あります。
しかし、この共感力を高い状態のままで、相手に対して「利他の心を持ち」何かをしてあげることで、「前向きな気持ち」を起こす働きが脳にあることが分かったのです。
「共感」し一緒に落ち込んだままでいるのではなく、その人のために「自分ができることはないか」と考え行動することで、脳が前向きな状態になります。
そして、そのことを通して脳が活性化していきます。
周りが大変な思いをしている時に、自分が周りのために小さなことでいいので、できることをする、それが脳を前向きに活性化させるというのは、人間の脳の素晴らしい機能なのです。
とはいえ「自分をすり減らして、犠牲にして」誰かを助ける、というのは決して、自分も周りも幸せにしない。同情心と利他心もまた全然違うもの。
相手には元々自分で自分を助けられる凄いパワーがあるという視点を持ちながら、それをちょっとサポートしてあげるという感覚が大事。共感は大事だけれど、相手の視点や波動と同じところまで下がらない。
自分の良い状態はしっかりとキープして、相手自身が自身を高めて、あがってきてもらう(そうできると信頼する)意識がベスト。
利他の回路をつくっていく
このように利他のあり方には、脳にとってもとてもいいことばかりなのですが、この利他の回路も、感謝の回路やポジティ回路と一緒で、日常の中で育てていく必要があります。
まったく今まで意識したことがなければ、すぐにはできないもの。しかし、この回路を育てていくと決めたら、どんどんできるようになります。
私たちの脳は、大昔の時代から発達を遂げてきていますが、一番古い脳の部分には、利他の行動をする機能が備わっています。
利他的な脳の使い方をしているとき、じつは人は自然体の状態で余計なエネルギーを必要としないのです。
余計なエネルギーを発生させないので、必要なところにエネルギーがまわり、脳全体は活性化します。
逆に自分を守るために利己的な判断を、新しい脳の部分である前頭前野で下すと、余計なエネルギーを使うのです。
こんな風に人間の脳ができていたなんてすごいですよね!
なので、利他的なあり方でいるのは、人間にとっては難しいことではないのです。利他的な回路をつくろと思えば、どんどんできていくのですね。
利他的な回路をつくるには、「自分が周りのためにできることはなんだろう?役に立つことは喜ばれることはなんだろう?」と考えながら行動することです。
独りよがりにならないよう、周りの人の様子もみながら、こうされたらうれしいかな?助かるかな?と想像していくことも大事です。(これが共感力も育てる)
そして実際にやってみる、この繰り返しと継続で、利他の回路はつくられていきます。
徳積みと利他の心
スピリチュアルなどで、運をよくするには「徳積(陰徳を含む)」ことをするといい、宇宙銀行にいいこと貯金をするといい、と聞いたことはないでしょうか。
わたし自身、あるとき思いっきり運のいい人になろうと決めたことがあり、その際に「徳積」をすることがいいと知り、今までずっと自分のことばかり考えて生きてきました。
⇒
それをもう本当にガラッと人に与える、喜ばれることを念頭に考えや行動を変えたら、ものすごくいろんなことが変わり本当に良いことばかりが起きて、なにより「いい人、素敵な人」になった自分を好きになれたのです。
わたしは、最初これは純粋に相手のためを思って、ではなく、自分のためから始めました。
誰かのために何かをするたびに、よし宇宙預金貯められたって楽しんで率先して行っていました笑
実際、徳積をしていたときって「これはいずれ貯まりに貯まるから、自分のやったことに感謝されなくてもいいや」と自分がしたことに対して、なにか相手から反応が返ってこなくてもあまり気にならなかったのです。
これは、徳を貯金していると考えていたので、直接の見返りを相手から期待していない状態に図らずともなっていたんですね。
逆に相手からの見返りを期待すると、苦しくなります。
そして周りが喜ぶ反応で自分の報酬系も反応し、とてもハッピーな気分になり、最初は自分のためだったものが、だんだんと誰かのためにやっていくことが本当に心地よく楽しくなっていったんですよね。
当時は脳の仕組みも全然理解していなかったのですが、おかげで非常に良い循環が起こり、自分に自信もつき、とてもいい気分で過ごせていたのです。
また誰も見ていないところでいいことをする「陰徳」でも、他人から褒められたりはしませんが、自分自身がそれをみて自分を評価しています。
人の脳の中には、前頭前野内側部という自分の行動を評価する部位があり、自分の行いに対して、それいいね!よくやった!と判断すると、ちゃんと脳の報酬系が働いてドーパミンを出す仕組みがある。
またそんな自分を素敵だねって思えるようにもなります。つまり、たとえ誰かに褒められなくとも大きな快感を得られることは可能なのです。
自愛と利他の心のバランス
個人的に、利他の心があまりなかった自分が、徳積みなど人のために何かすることに喜びを感じ、自分の在り方が大きく変化できたのは、とても良いことでした。
しかし、この利他のあり方も、自分を犠牲にする、やっていない、できていない自分を責めるようになると本末転倒で苦しくなります。
与えること、利他心あるいい人の自分は〇で、そうでない自分は×みたいな感覚になると、それはもう自分を丸ごと受け入れられなくなっている状態です。
引き寄せの法則でも、潜在意識でも、その他スピリチュアルでも「自分をまずは愛しましょう、大切にしましょう」とよく言われているし、実際にそれは大切ですよね。
しかし、これも度が過ぎると、自分のことしか考えない自分勝手な「エゴ」が大暴走した状態になり、脳のつながりも悪くなるし、やはり幸せを感じられなくなるのです。
最初のほうでお伝えしたように、脳がもっとも機能を発揮できるときは「セルフレス」で「エゴ」が少ない状態であるときだからです。
大事なのはバランスです。与えすぎても受け取らなさ過ぎてもうまくいかないのです。
自分がそれをやっていて心地よいかどうかの状態は常にしっかりと見ていきましょう。
まとめ
わたしたちがいい気分でいる、幸せを感じる状態のとき、脳は活性化しバランスよく働いています。
つまり脳が活性化しバランスよくなれば、私たちはいい気分になりやすいのです。
これはどちらが先でもいいのですが、脳の仕組みを理解して利用すれば「いい気分」はつくれるし、幸せな生き方もできるのですね。
また引き寄せの法則やスピリチュアルで使われているメソッドなどが、脳科学からみるとちゃんと脳の仕組みに沿ったものであったりして、今まではどうしてそうなるのか分からなかったものも、紐解けたりします。
回路ができるまでは少し大変かもですし、できても途中でやめてしまえば元に戻ってしまいます。
なので、何かいいことがあったからそうなれるのではなく、普段から何もなくてもそうあれるよう、日々鍛えていくのがとても大事でなのすね。
いい気分になる状態は、もちろんひとそれぞれのやり方がありますが、脳を活性化させる=いい気分になれるものも活用して、自分をどんどんご機嫌にしてあげましょう!
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